めまい/加藤
溶けたアイスクリームの香り
赤い部屋の中に迷いこむ花びら
風も吹かない場所で君が笑う
風の中私は無口になる
やはり私の中では
この先も君がずっといちばんであって欲しい
それでも忘れて行くのかもしれない私を
果てしなく追いかける君であって欲しい
はちみつをなめると起こる頭痛に
くらくらくらり
そしてその甘さにさえくらり
どれほど苦しく痛々しい時も
強い確かな自分を 続けたいのに
いつでも感覚は不安定
全部ここにいない
君のせいにできたらと思うのに
どれほどひどい時でも
君に助けられ
言う立場でもない私が
常にぐちるトゲに隠された思いを
ずっと君は知ってくれている
それは妄想か
現実か
この頭痛すらどちらかどうか
分からない未熟さに
花の香りを捧げる
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