アングラの緞帳(三)/
信天翁
旧制中学の同窓会報で 訃報の囲みを見る
そういえば 一年先輩もひょっとして
マイ・ポストに 舞い込むのは
砂ぼこりばかり
あゝ それにつけても
ていさいのいい 高齢者ではなく
ぶさいくな 老齢者となった いま
たえまなく
ふやけた瞼から 浮かんでは 消え
消えては 浮かぶものがある
歎異抄の 第一章である
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