丘の町哀歌(三)/信天翁
 
はばたくペガサスの風紋が 
    天蓋からのやまびことなって

さまよい逃げる鰯の頭は
    荒神の吐き出す呪文となって

ターミナルケアのカルテも
    もつれ雲と一緒になって

丘の町のおらの屋根に舞い墜ちてくる
    さぁ どうしょう

閉じた瞼に浮かんでは消え
    消えては浮かぶのは

あかりとかげを繰り返す
    にびいろのラメント とは



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