電飾の月、仮設の星/空中分解
 
隣の家に住んでいる女の子は

赤服の不法侵入者を待ち望み

縮た髪にまだ残る香りと共に

やさしく冷えたベットに潜り

窓の外で手を振る電飾を眺め

無防備な空想を並べた時間を

夢と星と透徹の月の間で過す

そして少女が眠りに着いた頃

少し開かれたドアから溢れる

温かい明りと共に、愛おしむ

過去が忍びより、朝を置いて

おやすみをを告げ去って行く
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