冬の輪郭/灰泥軽茶
枯れ葉が落ちて
空に向かって木々の枝が
生命の脈絡を
とくとくと
打ちながら伸びている
空はとても澄んでいて
いつもより遠く遠くから
眺めている気分だ
裸の枝は
墨汁画のように
いきいきと
ほとばしり
うねり楽しんでいる
私は手を伸ばし
体を一直線に伸ばし
うねりうねり
どうにか届かないかと
かかとだちする
そうすると影絵のような
うすいぺらぺらの結晶が
いくつもいくつも
はらはらと
落ちてきて
首筋をキュンと冷たく撫でていき
冬の訪れを告げていく
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