冬とケロイド/いかりはじめ
 
寂び寂び 錆(さ)びしひ 
うつくしひ おひしひ あなたのケロイド

麻酔のきいた手は わたしの手ではないようで あいせそうで 口づけをして くわえて ほほをなでさせながら
やりおえた顔 あなたを連れ去つたサンタの 不在

冬将軍は暴君でした 夜をこえ 朝をこえ 星をこえて 制止するものはなく すべてのケロイドに 自由にアクセスするわたし

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