発光少女/こういった
ビルディングに光が刺さる
そのまま街を映した
紛れもない
真実を
「Kill me.」と秘密が告げる
僕は また耳を隠した
他でもない
僕自身の
道路に落ちてる栞は
居場所がなくて落ち着かない
空想に怖がる明日が
良い知らせを運ぶはずはない
また
君は二度目の朝に
泣いてしまった
このまま天井に手を翳し
月を捻って新しい世界へ
伏せがちな黒目も
今日は縁取る赤い色
からかって笑うSOSは
夜に映えるから
僕は自由にした両手で
君の手を握って
暖めながら
幸せを押し付ける
これしか出来ないから
電飾を纏う隣人が
通り過ぎていく
自己満足に愛は宿らない
繰り返す同じ言葉が
嫌になって
誰よりも高い場所で風を
浴びるようになった
君は もう
僕なんて見てなかったけど
それで良いよ
むしろ ほっとした
また別の場所で
別の誰かに君は輝く
電飾を掴む冷えた手
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