冬/アヤメ
 

もうめっきり 僕は北風に吹かれるまま

氷は透明で
投げたその眼差しを 雨にして鎖に編む

僕らは繋がれてきっと離れられない
冬の怯えた心に操られ

思い出が 冷たい雪を解かす頃
木々と土に置いてきぼりを食らう
初めて立ち上がった おぞましさのような壁

もうめっきり 僕は北風に吹かれるままで

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