喫茶店/鈴木みか
あったかいコーヒーが飲みたい。
あたたかいコーヒーは偉大なのです。ほかほかでいい匂いがして、マグカップをもっているだけでふにゃあとなってしまいます。
飲んだらほうっと言葉にならないためいきがでて、もうなんというかしあわせとしか言いようのない感じ。
空を見ても、草木をみても、川をみても人をみても、ああ、世界は美しくて愛しくてしあわせだーというような、そういう心のありかたにあこがれます。ゴージャス、とかはではでーとかそういう華やかでスポットライトがあたるようなものじゃないけれど、すぐそばでこっそりと佇んでいる些細なものに、穏やかなまなざしを向けていたいといつも思うのです。
私は喫茶店になり
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