ウラジミール・ズレリンコフ/salco
 
はナホトカ生まれの十八歳
でどっか相当ずれている
小さい頃からずれている
多くの人とずれている
殆どみんなとずれている
仲間はずれで入れずにいる
ウラジミール・ズレリンコフ
は小学校で持たされた
ひきだし隅の虫めがねを持ち
ずれを探して歩き出す
私道市道に県道国道畦道山道
人の歩くところはどんなとこでも
ウラジミール・ズレリンコフ
はそうしてモスクワまで来た二十六歳
服はボロボロ、目は真っ赤
だから首都いちばんのデパートで
いちばん大きな虫めがねを買い
ずれを探して歩くのだ
公園病院公営住宅、広場に市場、駅役場
公をためするところはどこにでも
ウラジミール・
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