月見そば 雪割りうどん/不老産兄弟
 
どり着いたと思ったそのとき
俺のあしが震えはじめた
くっ・・・おやじ・・・てめえはめやがったな
あのそばの中に何か入ってたに違いない
か・・からだが・・・ううぅ・・・
ねむ・・い・・
後ろでおやじは憎たらしい笑みを浮かべてこっちをみていた
くっ・・・くそっ・・
そのまま前に倒れこんだその時

ゆ・・・夢か・・・
目を覚ますと横で子猫のような顔でワイフがまだ眠っていた
ふっ。かわいいやつめ。今日もいい子でいるんだよと
ワイフの横顔にそっとキスして
いってくるぜと耳元でささやいた
俺は朝の満員電車に揺られながら
ハニーを今夜どうやってひいひい言わしたろうかとそれだけを考えていた

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