悪寒/いかりはじめ
関節をつなぐ潤滑油にはざらざらとひっ掻く黒砂糖がすべり、
じゅくした筋肉は冬のかわいた舌をもりあげ、
骨はすき間をありし日のミルクでみたす。
なついた野良犬に鼻をあま噛みされるような、
だるくせつない身体感覚。
補食されると甘くなる。
わるくないんだけど。
ヤニはおとしてね、
排水溝は海につながっているから。
わたしの血と肉は、
野良犬の血と肉になるのか。
めぐりあう宇宙。
わたしは荒野というつめたい水晶になる。
妄想も爆発したらキャラメルだよ。
でも、
さいきんのドッグフードは栄養バランスにすぐ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(0)