〆〆〆〆/
 
 「これでおしまい」

 と、
 彼女がガスも魂もこの世からひったくって息を止めたのは、中出し直後の三秒の間、おれが息を吐いたその直後だった。おいどうしたよなに言ってんだと頭の中心が解けた鉄でも詰められたみたいになりながら肩を揺さぶると、急速に冷めていく皮膚や、眠ったみたいに心臓がフェードアウトするのが、わかってしまって、へえそうかそうなんだなと誰に向けてなのか(おそらくその鼓膜も渦巻きを盾のかたちに変えつつあるだろう)自分でも判然としないまま呟いて、安い灰皿をかたこと言わせた。ライターでもって火に透かして彼女を見てみると、瞑った目から涙もこぼさないで、鼻は鉛色の新たな皮膜に遮られながら、ゆ
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