本物じゃない/6
「ごめん、本物じゃないから」
という台詞を使う場面を考えている。
【1】 医師が開腹手術をしたあとで、「ごめん、俺、本物じゃないから」という。医師免状は偽物だった。
【2】 他人の家で大福を食べた後で、甘味料がズルチンだったことが判明。「ごめん、砂糖、本物じゃないから」と謝られる。
【3】 有名大学大学院で博士号を取った人間が、急に就職し、一緒に働くことになる。最初のレクリエーションで、難しい経済用語を沢山使いながら自己紹介と将来への展望を語る。
3日ほど仕事をした後、仕事の不手際について問い詰めると、「ごめん、俺、本物じゃないから」と言う。博士号は偽物だった。
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