秋の罪/攝津正
私はなんてひどい人平常通り異常に動く
人格が壊れていても平気かも壊れた自我にわれは気付かぬ
困るのも困らされるのも困ったちゃん困ったままで猛ダッシュする
君死ぬな自分は死んでも良いけれど生命保険を遺してみたい
「なんじゃこりゃ」驚く君に僕は言う「普通だからさ、気にしないでね」
私はね、面白くない歌を詠み、莫迦にされても、平気なんだよ。
二十九日火曜日
わが恋の行方も知らずパソコンに向かって文を綴っているよ
生きるのが面倒臭いと思う日も飯喰うからか生き延びている
気怠さに堪えかね床に就いてさえ悩みが多くとても寝られぬ
血圧の高さに驚く日々だけどもし逝けるならそれもまたよし
沈鬱な痛みに体を覆われて毛布にくるまり丸まっている
父親が「坊っちゃんだね」と言った僕何もできずに寝転んでいる
イランにて同性愛の罪で三人の男性が処刑されたとのニュースに触れて以下を詠む。
中東で同性愛ゆえ殺された男三人天国へ逝け
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