溺死/こういった
何処かでブランコが揺れる音
軋むリズムに心臓を預け
此処に在らずな僕らは きっと
誰かに拾われたいのさ ずっと
目の前に居るのに
思考は遠く向こうを目指して
飛んでる鈍痛
見え透いた嘘を
水槽に浮かべて本質を溶かす
君の眼の中 黒い海で
クロールしたい
僕らは神様の水槽で
洗われぬように恐れるのか
振って 降って
壊されぬように恐れるのか
あの月はドアノブ
誰も知らない世界へ
究極の一人ぼっちだけが望む
暗闇へのドアノブ
星に足掛け
ノックする日は僕の黒い海で
君が溺れる日
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