彫師になりたい/榊 慧
ころにいたので俺が刺青とかTATOOが好きなんだっていうのは別に誰も知らなかった。サドは少し見せた。
適当に進学してしまった高校では刺青が好きっていうので美術部に入ってデッサンを少ししていた。少しっていうのは、在学期間が長くなかったから。教科書と一緒にTATOO誌を持っていった。中学の時は学校に雑誌を持っていくのが禁止だったのでそれを守っていた。今思ってもどのときも俺は優等生だった。校則を守っていたんじゃなくて破るのが面倒なだけの真面目に見える奴であった。
彫師になりたかった。
実は明日から閉鎖病棟に入院することになってその前夜に動画サイトでつい最近友人に教えてもらったBlankey J
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