深夜の徘徊ポランスキー/灰泥軽茶
 
ペットボトルで汽笛を

「ボォーボォーボボッ」と

鳴らして街を走る

電信柱は少しずつ地中に沈んでいき

麒麟の首がにょきにょき生えてくる

色とりどりの紙飛行機が

空からゆっくりゆっくり旋回しながら降りてくる

最後の一体が道路に着陸したのち

灯りは一斉に消え

青白い朝靄けのはじまりと共に

空き缶を集める老人が

自転車に空き缶をつぶした大きな袋を

括りつけられるだけ括りつけて

バランスに気をつけながら

大きな道路を消えていった


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