遊具に囲まれた桜の木と7歳の少年のノスタルジア/
徘徊メガネ
郷愁を誘うメロディーが
滅多につけないカーステレオから流れ出すと
僕の空は92年のあの時に戻るのです
僕が故郷と呼ぶ場所は産まれた土地のことではなく
自我が形作られた父の転勤先のことで
もう名前も思い出せない擦れた初恋の思い出が
そっと置かれたあの場所のことを言うのです
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