めくるハム/
灰泥軽茶
電気を点けたまま眠る私は悪い私
そんなに暗闇が怖いのか
目を閉じると赤みを帯びた光が
明滅を繰り返しやがて意識が
闇へと落ちていく
突如の覚醒
闖入者が横切る
やかん頭で
かたっかたっと沸騰している
混沌 渦巻 深淵
忘却 泡沫 浮遊
ハムが一枚一枚剥がされるように
眠りから覚め
眠りから覚めを繰り返す
薄いハムは綺麗に宙を回遊している
混沌 渦巻 深淵
忘却 泡沫 浮遊
夜の記憶から朝の気配へ身体が反応し
朝の目覚め共に精神も覚醒する
戻る
編
削
Point
(0)