小惑星B612/まんぼう2
 
夏は終わって
風が吹いた

私の周囲1メートルの世界は
凡てがもちろん
変異した

そうして
たぶん1ミリに満たない皮に
包まれて
私は
羊水に浮かんでいた

ビルの屋上には
木星
砂漠の毒蛇は
青い目を閉じる

魂たちのことは
いいのだ
何一つ変わる事
無いのだから


蔓バラの四つの棘で
血がにじむまで
縛ろう

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