アンチ・アンチ・アンチ/榊 慧
いものですよね。「みんなそういうの好きですよね。」俺の言葉ね。
えーと十七年間で得意になったことは四歳のとき自転車に乗れたことくらいです。補助輪なしでいきなり乗れました。あと十歳のとき一輪車にも乗れました。社会的にほぼ有効的ではないことばかりです。肩幅はまだ狭いまま（たぶんこれからもかわらないと思われる）だし性別も変わらんでしょう。
俺は文章を書いてる場合じゃなくて、多分そうなんだけど、なんとなく書いていて、ほっとけばいずれ死ぬ安全ないきもので。
安全ないきもののまま多分死んでいってまた安全ないきものが生まれるんでしょう。何も楽しくない。
「もはや自殺はまやかしだ。」
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