夜明け/菜穂
 

一日の始まりは
闇に混じりし時の歌

魑魅魍魎が帰りし世界に
夜露に濡れた 土の香漂う
この世界は
また再び訪れる 戦いに染まってゆく

人の世の 儚き夢
狂おしく抱く 愛情と憎しみ
伝わらぬ思いは
今日もまた 儚く散るのみ

空を見上げる人々の
迷いは心駆け巡り
幾万の物語は 
どこかで終わりを告げている

羽音響かせ 飛びゆく鳥達
想いは果てしなく続いている
あの空の向こうまで・・・

朝陽射すまで 
しばし闇の音に耳を澄ませて・・・




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