男色を歌ふ歌ども(二千十一年十一月四日金曜日)/攝津正
 
ひたすらに愛してゐれば遥かなる彼を思ひて胸が高鳴る
恋心溢れてゐれば中年のわれと云へども若くなるかも
同性を恋するわれは孤独でも彼がゐるゆゑ淋しくはなし
男色を愉しむわれは背徳かされども此れが本性なりき
倒錯と云はれるとても性癖は変へられぬので己貫く
伸びやかに同性愛を歌ふわれ恋してゐるゆゑ怖きものなし
男色の悦びをただ感じつつ彼を愛するそれだけの日々
お互ひに中年なれどこゝろでは若きつもりで二人愉しむ
隣県に住まひし彼氏が通ひ来て我が家で過ごすもこれまた愉し
愛あれば困難あれど乗り越へて共に人生歩まんと思ふ
千葉県の二和東に住み付きて二十四年を生き抜きてを
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