攻撃はいつも後ろからはじまる/るるりら
 
月すら 終わろうとしているのだから 当然だ。おもえば、今年は奇妙な観念に憑かれていた。
ある時は、このゴルゴンダの街にも 黒い雨がふっているというような
かしげた背中に 黒い雨がふっているかのような
ある時 一瞬、勇ましい気持ちになつた。棺の中から英雄が確かな道を示し、それが水没し行方も解らない人の心を代弁してくれたかのような

しかし、 ちきゅうえい】という言葉を 覚えて以来、わたしは、生国を得た。二日も続けて 地球の魁の時間の夢を見た。眼前に広がる水平線 そして それに続く 地平線。昇ろうとしている太陽を背にした方角、つまり西の空の下方が青い。そして その上部にピンクに色づい
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