おねしよ/冬野 凪
 
おねしよと云ふ言葉に魅入られたる三十五の男闇を識る


傍らのジム・ビーム・ライの空瓶がしみじみ語る故郷の風を


ともだちはほとんどゐないときみは云ふ莓でも食べて海へ行かうか


文庫閉ぢ脳裡に浮かぶ風景はきらびやかな都会ではない


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