七人の私/
灰泥軽茶
まだ記憶の定かでない幼い頃一人目の私が前を歩いていた
八才の頃引っ越しした先に二人目の私が二段ベットの上で寝ていた
十四才の頃突然ホームルームしていると三人目の私は教室に入ってきた
十八才の頃学校にも行かず街をふらふらしていると四人目の私とすれちがった
二十一才の頃外見も性格も性別も違う五人目の私と出会った
二十三才の頃テレビの片隅でペルーを鼻歌まじりで散歩する六人目の私をみた
あと一人の私はいったい今頃どこで何をしているんだろうと思いに耽る
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