夜の始まり、昼の終わり/空中分解
 
太陽が血を流し

邪悪な夢をばらまいている

裸の夜は孤独を空に

亡霊の昼は日陰で眠る

虚ろにみえる遠くの人影は

思い出の中とその外を行き来し

手を振る過去は泥の舌で

置き去りにした未來をなめ回す

燃え上がる都市の中心で

意思なき意思は微かに触れあい

即物的な情熱を注ぐ

刹那に

そして永遠に

崩壊を意識した瞬間ぼくらは

道を踏み外し

どこまでも遠くまで

目を覚ましているだろう

ぼくらを見失うほど暗い夜明け前に

耳をすましているだろう

何も見えず

何も聞こえないとしても
戻る   Point(2)