空白ホッチキス/
灰泥軽茶
無為に過ごしたければ
ホッチキスを何も閉じず
ただひたすら
カシャコン
鳴らせばいい
鳴らせば鳴らすほど
無為は過ぎていき
床には無残にも
何も閉じられずに果てた
ホッチキスの芯たちが散っている
なにも感じず
心の空白だけがはっきりと見えはじめたら
またホッチキスを何も閉じず
ただひたすら
カシャコン
鳴らせばいい
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