午前二時に炎上する車のバックライトは点滅を繰り返す/
空中分解
炎に包まれた車の中で
絡み合う最後の優しさ
弾ける音は皮膚の音で
流れる油に血が混ざる
口づけする二人の姿が
最高潮の音楽にも似た
黒く悲しい歪みの様で
彼らは涙を流すだろう
暮夜けて霞んで失って
彼らは煙となるだろう
夜に紛れる痛みの如く
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