偽物/
森未
「ほしかったのは そんなのじゃなかった」
生暖かい愛情が首筋に残って
むなしい時間が過ぎるだけ
洗っても消えない染みをつけて
泣いたって意味ないの
求めたわたしに釘刺して
傷つくのもわたしひとり
偽物の愛つかんでも
幸福な傷を深く残して
誰も救ってはくれないの
何にも知らないあなただけを
ずうっとだまして愛していく
消えない罪を抱きしめたまま
あなたに向ける笑顔の分だけ
毎日傷つく、そうして救われる
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