十二時の山/
朧月
夕暮れに
帰りたいような
帰りたくないような
大人の顔で過ぎてゆく
あれはどこ行きの電車なのだろう
オレンジ色のバスの灯に
すいよせられて明日へ行く
斜めの頂点
十二時の山
それからはずっとくだりざか
朝日にぶつかるまで
ころころころがる
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