時の彫刻/アヤメ
 

ある静かな夜 かすかな旋律が聞こえてくる
ささやいている美しい音色 何故だか夢を奏でている

いつもいつでも同じメロディ
心に流れるこの歌は どこから聞こえてくるんだろう
誰が奏でているんだろう

ノックする心の扉
見えない明日は怖いけれど

いつだって前を見つめている この美しい世界は時の彫刻
暗闇を破り 力に負けない時計が指すのは12時の針


太陽の日も雨の日も
曇りの日も逆上がりする時の子ども
響く歌声が世界を包む

人生なんて大きなことはまだ言えない 小さな自分の思い
不安におびえている一秒の距離を 後押しするのは
心の扉を叩いた自分だと 分かるのはいつだろう

この美しい世界を奏でて歌う 時の声とは自分の声
苦しい時は負けてもいい それが自分であるならば
心の扉を叩くあなたは きっともう夢にみたあの美しい彫刻

いつだって前を見つめている この美しい世界はあなたのもの
暗闇を破り 光に満ちた 時計が指すのは12時の針


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