探索/葉leaf
 
れば解読できない。君が哲理の波動を哀しんでいるとき、君の哀しみの路上で僕は機械を走らせる。



君の眼に停泊する数論の群れ。僕は君の眼の南極で溺れる視点を殴打している。君には視野を開墾する権利がある。そして視力のベクトルを回転させる権利も。君の血の論証のために僕は諸定理の筋肉を裂かねばならなかった。僕は君の血に深く沈み、事実の粉を調合している。血は空白だ。君の唇で繰り返される夜の片方で、僕は都会に踏まれたまま白んでいく。雨のように降る君の鼓動は、僕の爪に文字を刻んでいく。君の鼓動はいつも昼に遅刻する。君の耳に生えた電流に沿って、僕は錯綜した衝撃を滑らせる。君の耳の最深部は僕の耳の最深部につながっていて、神経の謀略を交換している。僕は君の細胞に立候補してもよい。君の細胞は手の形をして足を構成し、足の形をして手を構成している。


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