春の断層/
まんぼう2
野には蜜酒が香り
冷蔵庫の中で
飲み残しのアルミ缶が
虹色の水蒸気を吐き出す
木漏れ日のタペストリー模様に
数学者が美しい定理を発見する
詩人は新しい詩を見いだす
空を行く雲が
古い詩を歌う
全て春の断層は
幾層にも重なり
発酵していきます
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