ホワイト/
 

ふと 意味もなく
怒りに憧れたりしながら

+

新聞と牛乳の後ろで
朝が順番待ちをしている
それをあえて無視して
ベッドの上で 鍋の中身に思いを馳せる
今日混ぜられるのは どんなものになるだろう

横たわるシーツはひどく汚れていて
一言では表せない色をしていた

始発列車が遠くで悲鳴をあげている

+

緑豊かな景色が住む街を
修正液を持って歩いていく
涙が出るような
絡み絡まれ混ざりあった歌声を
耳の中に放り込みながら

+

もう必要のない瞳を
シチューの中に浮かべて
転がる日々を
すがるように追いかけて
食べて食べて食べて
今日も生きている

色は変わり続けている

+

色は変わり続けている



戻る   Point(6)