イカルス/雅寛
 
羽根を頭につけて飛び立つよ。君の居ない世界へ。

11月の雪、それは雪に見えた天使の羽。
君の肩にも降り積もるよ。
でも、君は邪魔でそれをどける。

月を過ぎたら、振り返る。
だけど、君は粒にも成らない、見えない。
僕はあの公園の砂をばらまく。
それが僕の種。
そして、それらは回転し、やがて球に成り、星に成る。
僕は何処へ行こうか。
きっと、この世界の果ての神に会いに行くだろう。
君にはもう二度と、会えない……。
戻る   Point(0)