携帯電話/
はだいろ
無人島に
たったひとつだけ持って行くもの
迷わず携帯電話を選んだ
無人島は完全に電波の圏外だった
ぼくはそんなことはかまわなかった
都会にいても
ぼくの携帯電話が鳴る夜なんてなかった
アドレス帳をたどると
どうしても思い出せない名前がある
その名前に電話をかけてみる
戻る
編
削
Point
(7)