君に/シャドウ ウィックフェロー
 
き君の眼は
何を見ようと開かれてたの?



戻せない時を遡行し
くる記憶
十九十八…二歳一歳



そのままの湯呑みやお茶碗
箸立ての先っぽ少し剥げてるお箸



なぜもっと話せなかった恋愛や欲や願いや
幸せのこと



小さめの骨壺えらび
君と飲む夢を叶えに
行きたいなバー



決意して家を出ていく君の背に
声かけたいと今日もみる夢



幸せを求めることに照れていた
そんな気がして見つめる遺影



なんやろな
言葉を探しているときの
君の口振り遠い眼差し



我慢してどんなことにも耐えられる
君にかけ過ぎていた信頼



お姉さん 自分のことをそう呼んだ
君にとっての家族とは何



赤ん坊の君はいつでも腹ばいに
両手を挙げて空を飛んでた




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