一輪の光陰/こしごえ
 
光と影
影と光
  照らすものは何か、そして
  浮彫になるのは何か
そこに答は、あるか
何はともあれ、時はすぎる、全てが静止するまで、有り難い
今ここに在る私も

ひとり。連なり咲いている
青ざめながら
胸の深奥が時に
かけたり みちたり
海原の、静かな時もある

あの日のことは(過去があったから今がある。
  今がある
今、今か)。とささやきよりそう影
しばらくすると、沈黙が浮き上がる、されどその
視線の先には
空が
遠く、目をつむると近くそっと。

さて、
一輪の自問は果てしない

時は、
ひとり ひとりの
その時 その時の
二度と無い合唱の
永く響く一心

忘れない今を。
これから
最後まで歩む。
約束は出来ないけれど
いずれあいましょう
暮れた空に澄む星
ほほえみかえす
一輪














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