夢と詩/
モリー
良い詩を書いた夢をみた
白く光る窓辺、花瓶の横のメモ帳に
涙を拭いながら
山吹色のえんぴつを走らせ
時に端を噛み
悠長、と呟いていた
花瓶は水だけ入っていて
くびれた所は緑に汚れている
明晰夢だった
ガラスが発光してるから外は見えない
窓枠も、本当は白くないかもしれない
詩は素敵だった
内容は記憶にない
誰かが言っていた
崇高な詩人は、嘘つきで
大衆化された文学は汚れている
起きたら朝日が眩しくて
また少しだけ、泣いてしまった
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