再生/
つむ
そは純なる夜明けの色彩を湛え
鍾乳洞のごとき我が体内の昏がりから湧
き上がる有機の湖
薄くすきとおった魂の衣を押し上げ
いびつにも愛(かな)しき人の子の輪郭を
つくる預言の海流
我が生命の焦土の底から
ゆらめきほとばしり
罪の地層にしみわたる薔薇色の夕立
水没した鼓動の遥か上方にて
小さな丘に築かれた神殿は暫し沈黙し
地平はうすあかき光線にて歌を始める。
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