暮れていく日々/
寒雪
太陽が頭上から燦々と分身を振りまいています
黒い影はいつもと変わらず仏頂面のままでいます
風が急ぎ足でぼくの脇を駆け抜けています
撫でられた頬は感触を喜んでいます
雨が行き場のないまっさらなぼくを濡らしています
指先から落ちる水滴は溢れる感情を真似ています
穏やかな春の日
川面に映し出されたぼくの顔
笑顔であると思う人の数が
多ければ多いほど
天国のぼくも笑顔でいると思います
そうして今日もぼくの人生は暮れていきます
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