言葉をめぐる熱狂 第二楽章/佐々木青
できうるかぎり、ゆるやかに
矛盾を打毀すには
ひたすら主観的になれ、ひたすら主観的になれ
すべて我をもってして行動に及べ
どうせ雨にうたれてしまうのなら
そのまま海で泳いでくるがよい
あつい雲はでしゃばりな太陽に制裁を加えてるだけ
僕らは僕を僕のものにすべきだ
でないと、こんなふうになる
「ああ、雲が暑い日差しをさえぎってくれてる。ありがとう、雲よ」
鬱陶しい感傷と愛すべき(憎むべき) 詩的、詩的、詩的、
雨足はつよまって
雲はなめらかとも思えるほどに早く流れてゆく
さあ、泳げ! 泳いでこい!
水は冷たいか、塩水はどんな味がする?
夢に見るほどの自己主張が我々には必要なのだ
夜がやってくる
星すら、月さえも顔を出さぬ
ただ黒いばかりの夜が
そこで唯一信じられるものは
唯一存在しているものは、
唯一、唯一、唯一、
ただひとつの
闇のように深淵を塗り潰す
言葉だけだ
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