エレガント・サマー/アヤメ
 
   
夏が その終わりを青空に そっと差し伸べるころ
僕たちの 眺める雲は ずっと 遠くなって いった

あの吹き渡る 風にゆられた 秋を 待つ 君の影
長く長く 土の中には 9月の セミが 眠る

窓の ない部屋で 日が沈むまで じっとノートを見つめる
時を 刻む秒針の 音は きっと 太陽を溶かす

アルファベットと 読めない記号の 山はまだ 眠れない
いつか 望んだ 道なき道を 開く この両手

尊き足あと 過ぎた日よ
戻る   Point(0)