ノート(41Y.11・17)/木立 悟
 



暗がりは水
途切れるのは色
途切れつづく香
目をつむる自分



進むのは声
鱗に光る窓
走る夕べの端
散らばる自分



振動 針
撃ち出される音
あがめられる列
置き去りの自分



独りの響き
独りの空洞
独りの闇に
遠のく自分



目をひらくとき
影の行方
言葉の向こうに
火をかざす自分



青の奥から
降りそそぐ碧
応えに焼かれ
道をゆく自分







[グループ]
戻る   Point(1)