幸福の条件/チャオ
彼女は彼女だ。俺のイメージなんて、この世にある限りの最小の数で表される可能性でしか、世界を変えることなんか出来ない。世界が変わることに賛成するわけでもないが、よりよい世界になって欲しいとは思っている。それがどんなものか、イメージしている。
静かな音楽が流れている。よく思うことがひとつだけある。きっと、みんなもそうだろうって思う。あらゆる宿命が、俺の体に重なり合って俺を作った。奇跡が日常に訪れてきて平凡さに身を隠しながら突然輝いたりする。それで、俺はそのとき思う。なんで、俺はここまで恵まれているんだろうと。
電話回線がつながったからって、突然歯車が重なったりしない。いびつにぶつかり合いながら、ようやく互いを確信していくのだ。
全ての不幸のために何をすべきかはわからない。
僕よ、偽善を抱け!
僕が笑えば、周りも笑う。だから僕は幸福になっていいのだと確信できる。
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