安定したトリル/
瑠王
乾いた笑い声
抜けたままのプラグ
真っ昼間、踏切の側で
女は胸に手を当てている
子供達が足跡を消して走っていく
夕暮れ、街灯の側で
老婆は胸に手を当てている
黙っているけどみんな刻んでいる
俯きながら空を見ている
少しだけ湿った瞳
からのままのグラス
安定したトリル
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