夏の電車/
まんぼう2
夜更けになると
一両だけの黄色い電車が
黒い森に向けて
走り出す
鼻高山の尾根が
急角度に夜空をめざすあたりから
月が紫色のサーチライトを照らす
生き方知れずの子供たちは
ハーメルンの笛吹き男
が連れて行きました
湖からバラの香りがしたら
帰ってくるそうです
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