シンデレラストーリープ()/鯉
玉はあんまりなかったですけど五十円はそこそこ
食べてもちぎれない溶けない消えない
まあでもあの子死にましたけど
ぼく思ったんです、あの子は心出るなって。
きみ「お金いっぱいあるんですよ
おもちゃも買えますよ」
遠いむかしに
灰被りになったつもりでしたけど
「おしあわせに!」って
米でした おいしいんですよ
あたし左の薬指ないんです、知ってた?(斜めの目で)
嘲笑「いつものように鳩が飛んだら
死なないんじゃないの?」
喨々とか言った踏み切り、
分断自転車子供の頚木、
楔まみれのビルとか注射、
ひとの河、結構黒くて、やっぱりそうだよなあって、
きみ、海に言ったんです
さようなら目が覚めないうちに あたしを喉に置いておくから
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